体験が知らない世界への扉を開ける
- Ursula
- 2017年1月17日
- 読了時間: 2分
空振り説教から現場教育へ!
2003年、私の二人の息子たちは中1と小6でした。ゲームに夢中で周囲に無関心状態の彼らを見ていると、私は彼らの将来に危機感を抱き、説教を始めました。
「世界中には勉強したくてもできない子供達が沢山いる。君たちが食べ残したご飯があれば、命を落とさなくても済む子供達が沢山いる。電気も紙もない国で生活している子供達が沢山いる。なのに君たちは、電気を無駄に消費している!」
「素晴らしい、名演説!」っと思いきや、息子たちは、「カーさん、また一人で何か熱弁している。」とポッカーン顔。頃合いを見計らい、再びゲームを開始した息子たち。「アレっ?息子たちに、私の声が響かない…。」
それはそうですよね。体験したこともない世界は、想像の世界でしかないですし、関心がなければ、想像することすらしませんしね。そこで、息子たちに電気もない、紙もない世界を体験させる事にしました。バングラデシュで!
空港では、うす暗がりの中で本物の銃を腰に付け、目をギラギラさせた警官に恐怖を覚え、私たちが食べ終えたチキンの骨を欲しがる子供達に囲まれ、村の学校では、トイレットペーパーのない水も流れないトイレを体験した息子たちでした。

何の役に立ったのかな?
で、息子たちは変わったかって?それは、よくわからないです。バングラデシュの後に、もっと勉強するようになった!とは言い難い…残念ながら。ただ、息子たちは、これまで「当たり前」だった日本での生活が、他国では当たり前ではないことを知りました。その後、息子たちはよく考え、行動するようになりました。
長男は、高校生の時、英語を習得したいとニュージーランドへ2年間留学しました。現在、レストラン経営を目指して、料理に、ワインに、人材ネットワークの構築に幅広く活動をしています。次男は大好きな野球に専念し、海外とは無縁な学校時代を過ごしましたが、社会人となった今、起業し、毎月国内外を飛び回っています。
バングラデシュの体験は、息子たちが如何に恵まれた環境で生かされているのかに気づかせ、知らない世界への扉を開きました。そして、そのことが、彼らの今に繋がっているのだと思うのです。

未知の世界へ繰り出しましょう!
未知の世界へ繰り出しましょう!今の当たり前の生活は、私たちの親や先人たちが築き残してくれたものです。私たちは、どんな未来を作り残していけるのかしら。「井の中の蛙」が生み出す世界は、限定的でつまらない。クリエイティブでワクワクするような世界を押し広げていきましょう、一緒に!
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